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長澤礼子
2023年3月2日
こんにちは。
縁乗会(ゆかりのかい)の長澤礼子です。
今が旬のキャベツ。
私は、キャベツを見ると、亡き祖父の好きだった『塩味のキャベツ炒め』を思い出します。
「塩味のキャベツ炒め」の具材は、キャベツだけというシンプルな塩味の炒め物です。
調理しても、キャベツの色が変化せず、味見をしながら理想な味に近づけていかなければならないということで、案外難易度が高い料理だと思っています。
当時はネット環境が整っておらず、今のように参考動画や情報を見ることができなかったので、私が毎回手探りで作った「塩味のキャベツ炒め」は、失敗の連続でした。
無口な祖父が病気で入院するまで挑戦し続けましたが『おいしい!!』と褒められたのは、たった1回きりでした…。
祖父が亡くなり、自宅の食卓から『塩味のキャベツ炒め』は消えてソースや醤油のキャベツ炒めにかわりました。
おじいちゃん…。
うまく作れなくてごめんなさい…。
これが私の心残りです。
今の就職先を選んだのは、『料理の技術を学びたい』と強く思ったからです。
このブログを書いて、ふと思いましたが、
本当はこの心残りを消したかったから選択したかもと思いました。
祖父が亡くなり十年以上がたちました。
もし今『塩味のキャベツ炒め』を作ったらどうなるでしょうか。
祖父好みのものになっているでしょうか…。
これからもキャベツを見るたびに思い出すのでしょう。
塩味のキャベツ炒めと、己の背中で生き様を見せてくれた家族想いな亡き祖父の事を…。
最後までご拝読いただきありがとうございました。


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